2013年4月18日木曜日

Gears of War:Judgment -外伝はあくまで外伝

日本にて2013年3月21日発売。
Gears3部作を制作したEpic Gamesから「Bullet Storm」を開発したPeople Can Flyへとバトンタッチされた。
3部作全てクリア済み、前にも書いたとおり難易度はハードコアでソロプレイ。
審判をクリア、顛末とマルチプレイは未プレイ。

イミュルシオンと呼ばれるエネルギーを奪い合い人間同士が戦っていた世界大戦の最中、突如として惑星セラに現れた地底人、“ローカスト”。
そのローカストが現れた日である「E-Day」直後の世界が本作の舞台となっている。
正直、ストーリーには若干無理がある気がするのだが・・・まぁ、これは外伝ということで目を瞑ろう。


GearsファンのGearsファンによるGearsファンのためのゲーム

パッケージのキャラメル包装を剥がし、xbox360本体にディスクを入れ、Aボタンでゲームを始める。
Epic Gamesのロゴと共にPeople Can Flyのロゴも表示され、スタート画面に入る。
キャンペーンを選び、ゲームが始まってすぐに「ああ、惑星セラに帰ってきた」と思えた。
キーアサインが変更され、プレイ直後は少し戸惑うものの、慣れれば今までのGearsと同じように操作出来るだろう。
そう、このゲームはGearsなのだ。
地底人であるローカスト共の頭をふっ飛ばし、ランサーで体を真っ二つにするゲームなのだ。
それ以上でもそれ以下でもない。
しかし、開発会社が違うというのはGearsに新しい風を送り込むことに成功したようだ。
新しいキャラクター達はマーカスやドムに負けない魅力があるし、情報開示によるゲームプレイの多様性は他のゲーム会社も見習ってほしい。
だが、それはあくまで“Gearsシリーズ”に対しての風であって、初代GearsがTPS市場にぶち空けた風穴のようなものではない。
もしこれがGearsの名を冠していなかったら、巷に溢れる劣化コピーの一つとして捉えられていただろう。

古き良きシュータースタイルとしてのGears

People Can Flyが開発した「Bulletstorm」はアーケードライクなシューターで、本作でもそのノリは引き継がれている。
キャンペーンは章に分かれており、その中でもセクションというものが存在する。
セクションではメダルやリボンを取ることによりスコアが上昇し、そのスコアに応じてスターが貰えるシステムが導入されている。このスターは実績のアンロックに必要なので、実績を気にする人は積極的に狙っていこう。
スコア上昇にはメダルやリボン以外にも“情報開示”というものがあり、セクションが始まってすぐ近くにあるオーメンマークに触れることでゲームの難易度を変えることが出来る。
武器が制限されたり、本来出てくるはずのない敵が出てきたりと一筋縄ではいかないものが多く、「こんなに大変な思いしてセクションクリアしたのにスターが3つじゃない!やり直しだ!」となる事もしばしば。開発陣の思惑にまんまと乗せられている。
このシステムはあくまでJudgmentが外伝だからこそ出来ることで、もし「Gears of War 3」に搭載されていたら評価は大きく分かれただろう。

総評

People Can Flyはトリロジーが完結し勢いが失速したGears of Warに新たな生命を吹き込んだが、シリーズの未来を明るく照らすほどでは無かった。
Judgmentは確かに面白かったが、プレイすればするほどGearsトリロジーが懐かしく感じるのだ。
Epic GamesがこれからGearsをどうするかは分からないが、Judgmentが超えられなかった3の壁を打ち壊すような作品を生み出すことが出来ないのであれば、このまま眠らせておくほうが賢明に思える。