2014年2月28日金曜日

KNACK - 次世代機のメガデモ

2014年2月22日、日本で「PlayStation4」が販売された。
ようやく、ようやくである。
北米では去年の11月15日発売だったので、PS4を世界で最初に手にした人が出てから実に3ヶ月以上待たされた事になる。
日本の企業であるSONYが出すにしては、少しばかり、遅かったのではなかろうか。

PS4のローンチタイトルである「KNACK」
このソフトがPS4の初期購入者限定でダウンロードコードが付いてくるというのでプレイしてみた。
プレイ時間は7~8時間程度、自分がPS4を手にして初のクリア作品となる。

見た目はモダン、中身はクラシック

PS4のハイスペックを存分に活かしたグラフィックはただただ「素晴らしい」の一言に限る。
レリックと呼ばれる古代物質を身にまとい、大きくなったり小さくなったりするナックの姿は、のある強面という魅力的なキャラクターに仕上がっていて、このキャラクター像を作り上げるにはPS4のスペックが必要不可欠だったのだなと思わせられた。
光の表現が見事で、KNACKの体を構成する無数のレリックの影が、KNACKを動かすと同じように動く。当たり前と言えば当たり前なのだが、当たり前をきちんと表現出来るようになったのは喜ばしいことだ。
キャラクターデザインはどちらかというと子供向けだが、だからといって子供過ぎず大人でも受け入れられるデザインとなっていて、全体的な雰囲気はピクサーの「カールじいさんの空飛ぶ家」を彷彿とさせる。

見た目に反し、中身は古臭いアクションゲームである。
カメラワークがあまりにも酷すぎて、奥行きが分からず自分の攻撃が当たらず敵にやられる事が多々あり、このカメラワークの酷さというのはPSのクラッシュ・バンディクーから何も進化していない。ラチェット&クランクでも進化していなかったので、マーク・サーニー氏はこのカメラ位置がアクションゲームとしてベストだと思っているのかもしれない。
PSやPS2の初期まではこれで良かったかもしれないが、アクションゲームが氾濫しているこの時代にストレスの溜まるカメラワークは改良すべき点である。

ひたすら□ボタンを押し敵を蹴散らしていくゲームで、敵のデザインは凝っているものの行動パターンが少なく、コンパチキャラが多い。大まかに分けると7パターンくらいしかないのではなかろうか。
難易度「普通」でも難しい方で、一筋縄ではいかない場面がいくつもあった。
敵のAIは賢く、“遠距離攻撃のキャラが攻撃の予備モーションに入ったのを見て回避行動を取ると、避けたところに攻撃が飛んでくる”という事があるので、実際に攻撃されてから回避を取らないと意味が無い。最初のうちはいいのだけれど、後半になるにつれ多人数と戦うことが増えるのでイライラが募る。
敵の攻撃力が高く、HPが8割残っていても当たり前のように一撃で全て持っていかれるのもイライラの原因の一つ。回避をミスると一瞬で死ぬ。
KNACKが巨大化するにつれHPも増えるのでやられにくくなっていく・・・かのように見えるが、敵も巨大化して攻撃力が上がっているので実はあまり変わらなかったりする。

ストーリーは正に王道。敵も伏線も分かりやすく、頭をひねる必要がなければハッとさせられる事もない。続編を作ろうと思えば作ることの出来るエンディングだったので、もしかしたら評価次第では作られるのかもしれない。
もし出たとしても、このまま追加要素足してストーリー変えただけの続編なら、自分はフルプライスでは買わないだろう。

総評

“次世代機”を感じさせてくれる映像表現はKNACKに触る価値があるものとしているが、ゲームプレイに次世代感と価値を見つける事は出来なかった。ローンチタイトルだからこそ許される部分があり、もし発売が来年であればゲーマーからは見向きもされなかっただろう。
単調な戦闘にマンネリを感じたくなければ、毎日少しずつ、1日1チャプターというように制限をかけてプレイする事をオススメする。

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